おぶせの里だより

医療関係者が自身の経験談や体験談、趣味に関する小話をおぶせの里からお届けします。

2020-01-01から1年間の記事一覧

「ソロモンの指輪」(コンラート・ローレンツの動物行動学入門)②

5.コクマルガラスを育てて学んだこと(生後の刷り込み現象) 小さい時から育てたチョックという名のコクマルガラスは、人間を親と思い込み、自分を人間と勘違いしています。求愛行動も愛情表現も人間(私)に行います。つまり、この他人への求愛行動は遺伝…

「ソロモンの指輪」(コンラート・ローレンツの動物行動学入門)①

今日、病院も日本政府も経験したことのないコロナ禍によって、右往左往の手探り状態が続いています。明確な道標が無い状態で生き抜く術は、動物としてのホモサピエンスに備わった本能、遺伝子情報が本領発揮してこそだと思います。 普段は文明という着物で身…

たとえコロナ禍でも、障害を持ったお子さんへの医療福祉施設の理念

現在の日本はコロナ禍に見舞われ、人々の生活がひどく脅かされています。 過去にも、長野県では千曲川氾濫、白馬大地震、御嶽山、浅間山噴火などの災害によって、多くの被害がもたらされました。国や県は災害復興に予算を取られ、真っ先に一番弱い子供たちの…

冬期到来する”変異第3波新型コロナ禍”に対する社会福祉施設の対策

日本でのコロナ禍感染変異状況は、1月に中国観光客により弱毒化コロナが持ち込まれ、多くの日本人が一応免疫獲得したと思われます。3月の変異強毒化ダイプリ事件を経て、現在第2波の変変異で感染力の強い弱毒化コロナの最中と思われます。第2波は収束の…

この冬到来する”変異第3波新型コロナ禍”と”インフルエンザワクチン接種”について

今の変異第2波コロナ禍は日本では収束の方向性ですが、実は今期冬季にやって来る第3波変異コロナ禍が正念場です。 現在、南半球は冬季で南米ブラジル、アフリカ、中東、インド等で新型コロナ感染症が猛威を振るっています。RNAコロナウイルスは変異し易く…

コロナ禍における苦悩、対策から見えた医師の在り方

ある心療内科で、私とほぼ同じ年代に属する院長先生が新型コロナウイルス感染症に罹患して2か月以上が過ぎても回復に至らず、結局、閉院となりました。私も糖尿病・高血圧を持病として持つ身として、罹患した場合、閉院どころでは無く、寿命が尽きる可能性…

こころの豊かさを求め、自分探しの旅(母校での講演より)<6> ①

バングラデシュの砒素中毒(1) ガンジス川の流れる、いわゆるヒマラヤ下流域にあるバングラデシュやインドの西ベンガル州、ネパール南部のタライ平原で、飲料水の砒素汚染が大きな問題になっています。 もともとこの地域の人々は、川、池の水そして表層水…

新型コロナウィルス感染症 最新の知識と対応の指針④ <予防行動・マスクについて>

日常生活での予防行動*(補遺) 1)対人間距離:感染者からの対人間距離を 1m 開けることでウイルス感染リスクは 0.12 倍に減少した。更に 1m 毎に減少効果は 2.02 倍となる事が推定された。密閉された空間を循環する気流でも吹き付けられない限り、例えば屋外で…

新型コロナウィルス感染症 最新の知識と対応の指針 ④ <消毒について*(補遺)>

消毒 1)手指消毒:不特定多数が触れる可能性の有る場所に触れた場合には、エチルアルコールなどによる手指消毒を行って下さい。☆自宅を出た後、どの様な物体に触れたのか、記憶にあるなしに関わらず、建物・室内空間に入った時、エチルアルコールなどの消毒液…

こころの豊かさを求め、自分探しの旅(母校での講演より)<5> (3/3)

バングラデシュの医療事情(つづき) この国の乳児死亡率というのは、出生1000に対して82です。1年に約37万人が1歳の誕生日を迎える前に死亡します。さらに、約27万人が5歳までに死亡します。5歳までに60~70万人も死んでしまうという事な…

こころの豊かさを求め、自分探しの旅(母校での講演より)<5> (2/3)

バングラデシュの医療事情(つづき) ここは外来です。 これは手洗いをしている所です。普通の水道水で洗うんです。消毒も何もされてない所でやるので、非常に不潔なんです。 これが麻酔器です。 見たことがない方には分からないかもしれませんが、これは野…

こころの豊かさを求め、自分探しの旅(母校での講演より)<5> (1/3)

バングラデシュの医療事情 ここは私達が行っていた医療協力の中心地、ボグラ病院です。 ここは手術室です。 これはレントゲンの器械です。こんなちゃちなレントゲン器械なので、ちょっとした単純写真くらいしか撮れません。 これは日本から持って行った超音…

こころの豊かさを求め、自分探しの旅(母校での講演より)<4> (2/2)

これは独立記念塔です。バングラデシュが31年前に独立を勝ち取った記念として建て、人々がそれを忍び、戦没者を祭っています。また、この塔は一つの観光名所になっていて、こういったところに物売りの女の子等がよくいます。 こういった広い道路もあります…

こころの豊かさを求め、自分探しの旅(母校での講演より)<4> (1/2)

識字率 バングラデシュでは、識字率というのは10年前で大体25%といわれています。識字率25%ということは、100人いれば読み書きできる人が25人しかいない、4人に1人しか字の読める人がいないということになります。今は改善してきていますが、…

新型コロナウイルス感染症 最新の知識と対応の指針 ③ (2/2)

2、小児の新型コロナウイルス感染では半数が症状無し 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)では、高齢者では重症化と死亡リスクが高いが、小児では不明確な部分も少なくない。中国・浙江省での小児感染例では、男児23例、女児13例の合計36例(平均年齢…

新型コロナウイルス感染症 最新の知識と対応の指針 ③ (1/2)

第4章 医師向けのネットワーク情報からの豆知識 1、ロックダウン中の過ごし方 いつもなら、より少ない時間で起きていた人たちが、ロックダウン中には午前10時になっても枕に頭を載せています。仕事は少なくなっているのに不思議です。この疲労感は、身体的負…

新型コロナウイルス感染症Q&A 第二弾(2/2)

Q; もっと早く感染対策は出来なかったのでしょうか? A; 確かに対策が後手に回った感は否めない。2003年のSARSウイルスや2009年の新型ウイルスが流行した際は、『このウイルスはただものではない』という危機感から国をあげての対応となり、極めて厳格な防止…

新型コロナウイルス感染症Q&A 第二弾(1/2)

Q: インフルエンザも被害は相当なものですが、なぜ新型コロナウイルス感染症がこれだけ大騒ぎになっているのですか? そもそも新型って? A; 新型ウイルスとは人間界に初めてもたらされた未知のウイルスを指し、対応を誤ると何をもたらすかわからない、最大限…

こころの豊かさを求め、自分探しの旅(母校での講演より)<3>

ODA ODAということは聞いたことがあると思いますが、政府開発援助というものがあります。バングラデシュに対するODA政府開発援助というのは、有償・無償合わせると、世界各国から援助がきていますが、全体の45%を日本が占めていると言われています。そのため…

技術を習得させるには

私は春になると体がうずうずする。高校時代山岳部だったこともあり山に登ったり、山菜取りをするのが楽しい。近年は年を取ってきたので純粋に登山というのは少なくなったが、趣味と実益を兼ねて山菜取りと家庭菜園に夢中になっている。特に、根曲がりダケ取…

こころの豊かさを求め、自分探しの旅(母校での講演より)〈2〉

交通事故 これは日本の中古車なんですけれども、むこうでは日本の車が重宝されております。中古車もかなり入ってまして、日本ではもう車検の通らない車まで沢山走っております。ダッカ国際空港から一歩外に出ますと、非常にムッとするような暑さで湿度は大体…

こころの豊かさを求め、自分探しの旅(母校での講演より)〈1〉

憎しみのあるところに愛を 罪のあるところにゆるしを 争いのあるところに一致を 誤りのあるところに真理を 疑いのあるところに信仰を 絶望のあるところに希望を 闇のあるところに光を 悲しみのあるところに喜びを 慰められるよりも慰めることを 理解されるこ…

新型コロナウィルス感染症 最新の知識と対応の指針 ②

第 2 章 新型コロナウィルス感染症の最新の知識:令和 2 年 3 月 18 日 医師対象の緊急 Web セミナーの要約 1、新型コロナウィルス感染症の最新の知識☆世界の感染者:1 月 28 日 4500 名、3 月 1 日 8 万人、3 月 11 日 16 万人、4 月 5 日 120 万人超 ☆全死亡…

新型コロナウィルス感染症 最新の知識と対応の指針 ①

基本をまもり、気をゆるめず、ガードを堅く コロナウィルスは数時間空中を漂う ⇨換気の徹底 コロナウィルスは蜂蜜のようにあらゆるところに付着する ⇨手指消毒と環境消毒の徹底 第1章 新型コロナウィルス)感染症への対応指針 原則:新型コロナウィルスには近…

新型コロナウイルス感染症あれこれ

Q; インフルエンザウイルスなどもそれなりの被害はあるのに、なぜ新型コロナウイルスばかりこんなに大騒ぎになるの? そもそも新型って? A; 感染専門家でないから大きなことは言えないが、新型って人類が経験したことの無い未知のウイルスと言い換えてもいい…

小布施 リンゴ

サンフジ 小布施の里の初秋は、信濃三兄弟(秋映、信濃ゴールド、信濃スイート)から始まり、晩秋にサンフジでリンゴ祭りは終了します。生産量では青森に一歩譲りますが、味では負けません。小布施の黄金色の甘酸っぱい信濃ゴールドは病みつきになります!

バングラデシュ 今昔

1992年初めてバングラデシュへ医療協力で出かけるようになって約2年が経った。その間目覚ましく近代化が進んでいる一方、旧態依然の状態もあり、特に貧富の差が著しくなっており、そこにスポットをあて日本との違い等も含め雑感として述べてみる。 そのⅠ)戸…